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これが気になる、競馬のあれこれ




番組表ネタに限らず、ふと気になったあのこと、このこと、色々と書いていきますが、新聞・雑誌等で書いたこととはあまり重複しないようにしていますので、ご了承ください。


『これが気になる、競馬のあれこれ』 バックナンバーはこちら


平成14年9月分
■阪急杯とセントウルSの怪しい関係 (H14.9.7)
■アドマイヤマックスには困ったものだ (H14.9.14)
■セントライト記念の結果から神戸新聞杯は見えるのか? (H14.9.21)
■「サラブレッドの三大始祖」から馬券を考える? (H14.9.29)


 
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■阪急杯とセントウルSの怪しい関係 (H14.9.7)


一昨年以降、阪急杯とセントウルSは非常に似た立場にあった。共に阪神芝1200mのG3別定戦だし、スプリントG1直前のステップレースという点でも同じ。何より、ここ2年は2レースとも賞金別定戦だったのだが、その別定規定が共にG2級の格調高い規定で基本的に同じものだったのである。

今年から阪急杯は賞金別定戦からグレード別定戦に変わったが、そうすると、セントウルSも賞金別定戦からグレード別定戦に変わっている。仲良く同じように条件が変更され、両者が似ていることは依然変わっていないのだ。

で、この阪急杯とセントウルSだが、双子のように似ているだけあって、色々とつながっている点がある。まず、一昨年はこんなことがあった。

阪急杯 ブラックホーク1着 セントウルS ブラックホーク2着

そして、これに続き、昨年も似たようなことが起こったのである。

阪急杯 ダイタクヤマト1着 セントウルS ダイタクヤマト2着

それと、一昨年はこんなことにもなっていた。

阪急杯 横山典騎手1着 セントウルS 福永騎手1着
福永騎手2着 横山典騎手2着

馬ではなく、騎手が連動していたのである。それに一昨年はこんなことだったりすると…

阪急杯 3番が1着 セントウルS 3番が1着

昨年もこんなことが起きていた。

阪急杯 8番が1着 セントウルS 8番が1着

そして、今年となるわけだが、今年は阪急杯の連対馬という一番わかりやすい存在がセントウルSには出走していない。だから色々な可能性が考えられ、いくつかの馬が浮上してくるのだが、そんな中でちょっとムリ筋かな〜と思いつつも気になってしまう大穴馬がいるのだ。

阪急杯 2番ダンツキャスト 幸騎手 2着
前走準オープン6着
セントウルS 2番ナムラマイカ 幸騎手
前走準オープン7着

阪急杯を2着したのはダンツキャスト。13番人気の人気薄だった。過去に重賞2着やオープン特別勝ちがあったとはいえ、前走は準オープンでも勝負になっていなかったのだから当然か。そして、このダンツキャストに乗っていたのは幸騎手、馬番は2番だったのだが、セントウルSの馬番2番には……なんと幸騎手が入ったのである。幸騎手の乗るナムラマイカは前走準オープンでも勝負になっていない。そんな程度の馬だから、G3別定戦のここで来るか〜?と疑問を持ちつつも、だからこそ阪急杯のダンツキャストと似ていていい感じという気がしなくもないのだ。

ちなみに今年の阪急杯1着騎手は後藤騎手でセントウルSには騎乗していない。というわけで、幸騎手の乗る2番ナムラマイカはダンツキャストと同じようにまさかの大穴激走をするんだろうか?
  《その後の一言》
8番人気、単勝52.2倍だったナムラマイカ。先行して、もしや…と思わせてもらえたのは直線途中まで。最後はズブズブになってしまいました。で、勝ったのはその隣にいたビリーヴ。圧勝でしたね。ここで、後付けというか、反省ということで、今年の阪急杯とセントウルSの関係をまとめてみますと…

阪急杯 1枠が2着 セントウルS 1枠が1着

まあ、こんなのとか…

阪急杯 コジーン産駒が1着 セントウルS コジーン産駒が2着

こんなのがあるでしょうか。(H14.9.11)


 
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■アドマイヤマックスには困ったものだ (H14.9.14)


秋のG1トライアルのシーズン。今週はローズSとセントライト記念が行われ、春の実績馬と夏の上がり馬が激突する。

ここで春のG1出走馬をA型、春のG1不出走馬をB型としてみよう。セントライト記念は昭和時代にA型=A型の組み合わせが見られることも結構あったが、その後、A型=B型の基本王道パターンを出現させつつ、B型=B型の決着に連続してなった時もあった。

ただ、ここ5年は毎年A型=B型の基本王道パターンで順当に?収まっている。A型が軸なら相手はB型、B型が軸なら相手はA型が馬券の基本的な狙い方になるだろうか。

さて、そんな中、今年問題となるのがアドマイヤマックスの存在である。普通はB型はいわゆる夏の上がり馬となるわけだが、アドマイヤマックスはバリバリのオープン馬なのにB型という珍しいタイプだ。

なぜ、そんなことになってしまったかというと、アドマイヤマックスが春のクラシックシーズンを全休したからだ。まったく、不運な馬である。しかし、それにしても9ヶ月の休み明けというのはいかにも長い。3歳戦を一度も経験してない馬が菊花賞トライアルに出てきたのだ。この馬の取捨はどう判断したらいいのだろうか? そこで、前例はないかと資料をめくっていくと……。

ない。

ない。

ない。

ないのである。

グレード制導入の昭和59年まで遡っても、年明け初戦馬がセントライト記念に出走したことはただの一度もないのだ。「最長記録」は平成4年のタケデンジュニア。前走は1月のジュニアCで8ヶ月ぶりのレースだった。タケデンジュニアは12番人気で12着だったが、1番人気になろうかというアドマイヤマックスとはだいぶ話が違うから参考にはならないな〜って感じなのだ。

というわけで、アドマイヤマックスは長休明けを克服できるのかどうか、戦歴的なデータからは判断が難しいのである。
  《その後の一言》
何しろ3歳戦初出走というアドマイヤマックス。その点では半信半疑ながら、ここに書いたのとはまったく別の観点からアドマイヤマックスは2着有力ではないかと個人的には考えていました。結果はその通りの2着。そして、いわゆる夏の上がり馬が連対せず、重賞ウイナー同士の1、2着。一見、セントライト記念らしい決着でないように見えながら、A型=B型の基本王道パターンは守られていたことが特徴的だったかと…。(H14.9.18)


 
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■セントライト記念の結果から神戸新聞杯は見えるのか? (H14.9.21)


セントライト記念で春の実績馬バランスオブゲームが勝ち、2着もいわゆる夏の上がり馬ではないアドマイヤマックスとなったことで、今年の3歳牡馬路線は春の実績馬の牙城が強力で揺るぎない、神戸新聞杯も春の実績馬だ〜〜〜という論調が一部盛り上がりつつあると思うが、さて、セントライト記念の結果から、神戸新聞杯の結果を予見することはできるのだろうか?

というわけで、ここでは平成10年以降のセントライト記念と神戸新聞杯について、ダービー出走馬の成績を比べてみたい。

開催4日目   開催6日目
H10 神戸新聞杯 ダービー2、14着馬が出走   セントライト
記念
ダービー3、6着馬が出走
ダービー2着馬が2着 ダービー3着馬が2着
H11 神戸新聞杯 ダービー4着馬が出走   セントライト
記念
ダービー5、8、13着馬が出走
ダービー4着馬が1着 ダービー5着馬が1着
H12 セントライト
記念
ダービー4、6着馬が出走   神戸新聞杯 ダービー1、2、11着馬が出走
ダービー4着馬が2着 ダービー1着馬が2着
H13 セントライト
記念
ダービー12、13着馬が出走   神戸新聞杯 ダービー2、5、6、7着馬が出走
ダービー12着馬が1着 ダービー出走馬連対せず
H14 セントライト
記念
ダービー7、9、12着馬が出走   神戸新聞杯 ダービー2、4、8、
10、13着馬が出走
ダービー7着馬が1着

上表の左側は開催4日目のレース、右側は開催6日目のレースとなっている。神戸新聞杯とセントライト記念の施行順序は一昨年に入れ代わっているので、その点はご注意のほどを。

各レースの上段はダービー何着馬がそのレースに出走していたかということ、下段はその中で連対した馬だけを示してある。

まず、平成10年から見ていくと、先行した神戸新聞杯では出走馬の中でダービー最先着だったダービー2着馬が連対。だから、この年は春の実績馬が強いのかな?と思ってセントライト記念の方を見てみると、やはり、出走馬の中でダービー最先着だったダービー3着馬が連対している。この場合は先行トライアルの結果から、続くトライアルの結果をある程度予見できていたわけだ。

そこで次に平成11年を見てみると、神戸新聞杯ではダービー出走馬が1頭しかいなくて、そのダービー4着馬が優勝。それで、セントライト記念がどうなったかというと、ダービー5着馬が優勝……といったように何のことはない、平成10〜12年は神戸新聞杯でもセントライト記念でも、とにかくダービー最先着馬、しかもすべてダービーで入着した馬が連対を果たしていたのである。

けれど、昨年はちょっと違った感じになった。セントライト記念にダービー入着馬が出走せず、ダービー12着馬が優勝したのである(それでも、出走馬の中ではダービー最先着馬だったが)。そうすると、神戸新聞杯の方ではダービー惨敗馬が連対したかというとそんなことはなく、ダービー出走馬は1頭も連対できなかったのである。

今年のセントライト記念はダービー2ケタ惨敗馬ではないが、ダービー7着と掲示板は外していたバランスオブゲームが優勝した。昨年とちょっと似た感じになったわけだが、そうすると、神戸新聞杯も昨年と似たようなことになるというのだろうか?
  《その後の一言》
神戸新聞杯は昨年のようにならず、出走馬の中でダービー最先着だったダービー2着馬シンボリクリスエスが優勝。となると、昨年の神戸新聞杯が例外的だったってことでしょうか? それにしても、ダービー2着馬と皐月賞馬がワンツーして、こんなにガチガチの神戸新聞杯も珍しい。「今年の3歳牡馬路線は春の実績馬の牙城が強力で揺るぎない、神戸新聞杯も春の実績馬だ〜〜〜」という説は正しかったようです。(H14.9.24)


 
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■「サラブレッドの三大始祖」から馬券を考える? (H14.9.29)


サラブレッドの三大始祖なんて話をしても「そんなの馬券に関係ないよ!」と言われそうだし、自分自身血統に特別詳しいわけでもないので何なのだが(どなたか間違ってるとこなど見つけたらご連絡ください)、今回は大胆にも「サラブレッドの三大始祖」をテーマとしてみたい。

世界中にゴマンといるサラブレッドの父系をズンズンズンズンたどっていくと3頭の馬に行きつくなんて話は競馬ファンなら誰でも聞いたことがあるだろう。これがサラブレッドの三大始祖で、ダーレイアラビアン、バイアリーターク、ゴドルフィンアラビアンの3頭である。この3頭の系統にはそれぞれ中興の祖みたいな馬がいるようで、その中興の祖となった馬の名前をとって、三つの系統はそれぞれエクリプス系、ヘロド系、マッチェム系と呼ばれるようである。

しかし、実を言うと現在では「三大始祖」って言葉はウソみたいなものなのである。「三大始祖」ではなく、「一強二弱始祖」ぐらいに言っておいた方が正確に現状を反映していると思えるのだ!?

手元にある自由国民社刊『パーフェクト種牡馬辞典』を開いてみる(どーでもいいけど、この本はどう見ても「辞典」じゃなくて「事典」だと思うのだが…)。そこには一番最初に種牡馬系統表ってのが載っているのだが、その系統表の中で先の三つの系統、それぞれに属する種牡馬の数を一生懸命数えてみた。

エクリプス系 711頭
ヘロド系 36頭
マッチェム系 21頭

この系統表にはすべての種牡馬が載っているわけではないし、エクリプス系を数えるのは正直疲れた。多分、何頭か数え間違っていると思うが、ここではとりあえずエクリプス系の圧倒的勝利!ということがわかってもらえればいいのだ。「三大始祖」ではなく、「一強二弱始祖」と言ったのはこういうことである。

その中でもっとも絶滅の危機に瀕したイリオモテヤマネコのような存在がマッチェム系である。そして、この系統で比較的最近日本で繋養されていた種牡馬にホッカイルソーなどを出したマークオブディスティンクションがいる。これは日本軽種馬協会が持っていた種牡馬だった。日本軽種馬協会というのはJRAが購入した種牡馬をたくさんタダで譲り受けている社団法人で、JRAと大変関係の深い団体だ。

しかし、マークオブディスティンクションは平成8年9月11日に死亡してしまった。貴重なマッチェム系の血が失われてしまったのである。けれど、JRAはマークオブディスティンクションの死亡を予知していたかのように(?)、その数日前、9月6日にマークオブディスティンクションと父が同じウォーニングを購入していたのだった。ウォーニングはJRAから日本軽種馬協会へ無償で譲渡され、種牡馬入りする。

そして、そのウォーニング種牡馬入りをプロデュースするかのように1ヶ月後の10月6日にウォーニング産駒のカク外馬アヌスミラビリスが毎日王冠を優勝!なんてこともあった。

その後、アヌスミラビリスも平成11年に輸入され、種牡馬入りすることとなり、日本におけるマッチェム系はわずかながらも勢力拡大せんとしたのだが、なんとこのアヌスミラビリスは検疫中に高熱を発し、けれど、検疫中のために治療させてもらえず、そのまま死んでしまったという悲劇的な事件が起こってしまった(ちなみにアヌスミラビリスはダーレースタッドとレックスの共有という形だったようで、JRAが購入したわけではなかった)。

そして、翌平成12年にはウォーニングも死んでしまったのである。一応、トーヨーリファールもマッチェム系とのことなので、まだ日本のマッチェム系は残っているのだが、マークオブディスティンクションが死んで、アヌスミラビリスが死んで、ウォーニングが死んでという具合で、日本のマッチェム系はこりゃもう本当に絶滅寸前イリオモテヤマネコといった状況になっているのである。

そんな中、この夏以降、スプリント路線で急激に大活躍しているのがウォーニング産駒。サニングデール、カルストンライトオ、オースミエルスト、ウォーニングムスメといった馬たちだ(いや、ウォーニングムスメは大して活躍してないが…)。

スプリンターズSにはその代表としてサニングデールが出走する。先日死亡したサンデーサイレンスの産駒が初のスプリントG1制覇なるか?なんてことが話題の一つとなっているスプリンターズSだが、サンデーサイレンスの血は日本にはもうあり余るほどある。単純に「死亡した種牡馬の仔」と言ってしまえば同じ立場になるが、ウォーニング産駒の場合はその切実さが全然違うのである。絶滅寸前種族が崖っぷちの戦いを挑んでいるのだ。

関連リンク
社団法人日本軽種馬協会
マンノウォー系応援ホームページ「百馬身」
【血統余談】日本のマンノウォー系(ハイタイムの血統のお勉強)
注:「マッチェム系」はさらにその子孫に当たるマンノウォーの名前をとって「マンノウォー系」とよく呼ばれるようです。
  《その後の一言》
一生懸命書いたのにウォーニング産駒サニングデールは惨敗(涙)。勝ったのはサンデーサイレンス産駒ビリーヴで、結局、サンデー産駒は何でも強いという結果に…。

そして、結果論ですが、今回のスプリンターズSは平成8年の高松宮杯(現高松宮記念)によく似た決着となったようです。平成8年の高松宮杯というと、高松宮杯がG1に昇格した年、そしてこれは中京で初めてG1が行われた年でした。当該競馬場で初めてG1が行われたという点で、今回と似たものがあったわけですね。そして以下のようにまとめると、かなり似た決着ということがわかります。(H14.10.3)

H8 高松宮杯 共通点 H14 スプリンターズS
1着フラワーパーク 前走でG3を勝ってきた4歳牝馬の上がり馬 1着ビリーヴ
2着ビコーペガサス もう一つのスプリントG1を2着していた馬 2着アドマイヤコジーン
3着ヒシアケボノ もう一つのスプリントG1を勝っていた馬 3着ショウナンカンプ


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